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亀の飼い方ガイド!飼育に必要なものと注意点を詳しく解説

亀の飼い方ガイド!飼育に必要なものと注意点を詳しく解説

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愛嬌のある姿やのんびりとした動きで、見る人を癒してくれる亀。室内で飼えるペットとして、多くの方から愛されている生き物です。

亀は丈夫で育てやすく、ペット初心者の方にもおすすめです。しかし、健康で長生きしてもらうためには、亀の生態を知り、適切な方法で管理することが大切です。

本記事では、亀の飼い方について詳しく解説します。亀の基本情報から主な種類、飼育に必要なもの、上手に育てるコツまで、初めて亀を飼うときに役立つ情報をまとめましたので、ぜひ参考にしてください。正しい飼育方法を把握して、亀との生活を楽しみましょう。

亀の飼育に役立つ基本情報

亀の飼育に役立つ基本情報

亀を上手に飼育するためには、まず亀がどのような生き物なのかをよく知ることが大切です。亀の特徴や選び方のポイントなど、基本的な情報をみていきましょう。

その1:特徴

爬虫類に分類される亀は、およそ300もの種類が存在するといわれています。亀の全身はうろこで覆われており、背中と腹の両側に甲羅を持っていることが最大の特徴。食性は雑食性で、基本的には植物質と動物質の両方を必要とする生き物です。

また、亀は気温に合わせて体温が変化する変温動物であるため、夏は活発に動き、秋や春は夏に比べて動きが鈍くなります。そして、体温が下がる冬は基本的に冬眠します。そのため、日光浴や甲羅干しは、亀にとって体温調節をおこなうための重要な行為です。

また、亀の寿命については以下の記事で詳しく解説しているので、あわせて参考にしてみてください。

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亀の寿命はどれくらい?長生きの記録や育て方のポイントを解説

その2:選び方

亀は通販が禁止されているため、対面で販売もしくは譲渡してもらう必要があります。ホームセンターやペットショップで購入しましょう。また、里親を募集している人から譲ってもらう方法や、譲渡会で手に入れる方法もあります。亀を通販で購入することは原則禁止されています。

亀の購入先が決まったら、以下4つのポイントをチェックしてお家に迎える亀を選びましょう。

  • 目がしっかりと開いているか
  • 甲羅や皮膚の様子
  • 活発に動いているか
  • エサをしっかり食べているか

目があまり開いていない亀は、ビタミンA欠乏症などの栄養失調になっているおそれがあります。また、皮膚がきれいで、甲羅も硬くて厚い個体がおすすめです。

さらに、活発に動いていることや、エサをしっかりと食べていることも重要なポイント。どのようなエサをどの程度食べているのかも確認しておくと、実際にその亀を飼った際、エサやりをスムーズにおこなえます。

亀を選ぶときにもう一つ覚えておきたいのが、オスとメスの見分け方です。オスとメスは尾で区別できます。尾が短く総排出口(お尻の穴)が甲羅のふちよりも内側にあるのがメス、尾が太くて長く総排出口が甲羅のふちよりも外側にあるのがオスです。

亀の種類と飼い方のポイント

亀の種類と飼い方のポイント

亀には多くの種類がありますが、住む環境によって大きく以下の3つに分類されます。

  • 半陸棲(はんりくせい)
  • 水棲(すいせい)
  • 半水棲(はんすいせい)

それぞれの特徴と飼い方のポイントについて解説します。

半陸棲(はんりくせい)の亀

半陸棲の亀は、基本的には水辺を好みますが、泳ぐことは苦手で陸上での生活に適した種類です。主に果物や動物の死骸、貝殻、昆虫などを食べます。

半陸棲の亀を飼育する際は、陸7:水3の割合で作った容器を使用することがポイント。浅くて広い水場と、中で体を回転できるほどの広さのシェルターを用意してください。温湿度計も設置し、寒くなったらヒーターなどを利用して暖めてあげましょう。

【半陸棲の亀の種類】

  • ミツユビハコガメ
  • セマルハコガメ
  • リュウキュウヤマガメ など

水棲(すいせい)の亀

水棲(すいせい)の亀

水棲の亀は、陸にはめったにあがらず、河川や池沼などの流れが緩やかな場所で過ごす種類です。水中をすいすいと泳ぐことができ、魚や貝、エビ、植物、昆虫などを食べます。

水棲の亀は、陸1:水9を目安に容器を作り飼育しましょう。スッポンの場合は成長すると30cmほどになる個体もいるため、大きめの容器を用意してください。また、気性が荒いといわれるニオイガメを飼う場合は、同じ容器でほかの亀を飼育しないようにしましょう。

【水棲の亀の種類】

  • ミシシッピニオイガメ
  • カブトニオイガメ
  • スッポン など

半水棲(はんすいせい)の亀

半水棲(はんすいせい)の亀

亀のなかでもっとも多くの種類がいるとされているのが、半水棲の亀です。水中での生活がメインですが、日光浴をしたり、甲羅を乾かしたりする際に陸地へ上がります。

飼育の際は、陸3:水7の割合で容器をセットしましょう。

【半水棲の亀の種類】

  • クサガメ
  • イシガメ など

亀の飼育で必要なもの

亀の飼育で必要なもの

亀の飼育をはじめるにあたり、そろえておくべきものをご紹介します。

初心者の方には飼育セットを購入する方法もおすすめですが、ここでは室内と屋外での飼育に必要なアイテムについてひとつずつ解説していきます。

その1:水槽や容器

亀の水槽は、できるだけ幅と奥行きが広いものを用意しましょう。体長20cmの亀であれば、90cm程度の幅の水槽がおすすめです。複数の亀を同じ水槽で飼育する場合は、さらに大きい水槽が必要です。

高さについては、亀が脱走しない程度で十分ですが、陸の部分を置いたときに亀の手が上部まで届かない高さを目安としましょう。

屋外で飼育する場合は「トロ舟(プラ舟)」と呼ばれる、左官工事などで使われている扁平な容器を水槽代わりに使用できます。ただし、トロ舟(プラ舟)を使用する場合は、亀が脱走しないよう、周囲に柵を立てるなどの対策が必要です。

その2:ろ過フィルター

亀の飼育では、水の汚れを取り除くろ過フィルターを使うと、臭いの発生を押さえることができます。通常の魚を飼育する場合と違って、亀は少なめの水量で飼育するため水が汚れやすいので、一つ上のサイズの水槽に対応するろ過フィルターを使うといいでしょう。水中式・投げ込み式・外部式のいずれのフィルターも亀の飼育に使用することができます

屋外飼育の場合は、不意の故障やトラブルを避けるためにも、室内の水槽用のフィルターではなく屋外で使用可能なろ過フィルターを選んでください。

その3:照明

亀はビタミンAを生成するために日光浴を必要とする生き物です。そのため、日があまり当たらない場所に水槽を設置する場合は照明を用意してください。生物の育成に必要な紫外線を照射してくれる、爬虫類用のライトがおすすめです。

屋外の日光が十分に当たる場所で飼育する場合は、照明は必要ないでしょう。

その4:ヒーター

亀を冬眠させないのであれば、ヒーターの設置が必要です。亀を飼育する際の水量はかなり少ないため、ヒーターも小型水槽で使用する小さめのものがフィットします。

ヒーターは、亀が当たって移動してしまわないよう吸盤で固定できるものがおすすめです。また、亀がやけどしてしまわないよう、カバー付きのものがいいでしょう。屋外の飼育では基本的にヒーターは使いません。

その5:陸地

水槽には、水だけではなく亀が日光浴するための陸地も必要です。市販されている陸地のほか、適当な大きさの石やレンガも陸地として使用できます。

水につからない高さで、亀が滑らずに歩きやすい平坦なものを選びましょう。4つ足タイプで下がシェルターになっていたり、マグネット式で浮島になったりする便利なタイプもあります。室内と屋外どちらも陸地を用意してあげましょう

その6:シェルター

屋内飼育では、シェルターの設置は必須ではありません。人に慣れてもらうために、あえてシェルターを置かない選択をする人も多くいます。

屋外ではストレスを軽減するために、いつでも身を隠せるシェルターを設置してあげましょう。亀の体長や体高に合ったサイズを選んでください

亀の上手な飼い方

亀の上手な飼い方

必要なものをそろえたら、実際に亀を飼育していきましょう。亀を上手に飼うために覚えておきたい5つのポイントをご紹介します。

飼い方その1:水の用意

水槽に水を用意する際は、亀に害を与えてしまわないようカルキ抜きをおこなってください。バケツに水を汲んで日当たりの良い屋外に半日置いておくことでカルキ抜きができます。手間を減らしたいときは、市販の中和剤(カルキ抜き)を使用するのがおすすめです。

中和剤は、すぐに水に溶けて確実にカルキを抜いてくれる便利なアイテムです。瞬間的にカルキを抜き、水をベストな状態に整えてくれるため、初心者の方は使いやすいでしょう。

飼い方その2:水槽のレイアウト

先述したとおり、陸地と水の割合は以下を参考にしてください。

半陸棲の亀 陸7:水3
半水棲の亀 陸3:水7
水棲の亀 陸1:水9

水の量は体高の2~3倍が目安です。水と陸地を亀が自分で行き来できるように、歩きやすい傾斜を設けます。

フィルターは、止水域ができないように向きなどを調整して設置しましょう。屋外で飼育する場合は、先述のとおり十分に身を隠せるシェルターを置いてください。

飼い方その3:温度管理

亀の飼育に適した温度は23~28℃です。温度が20℃以下になると、食欲がなくなるなどの症状が出てきます。また、室温や水温が15℃以下になると、冬眠の準備を始めます。

冬場に冬眠をさせない場合は、ヒーターを使って25℃前後の温度を保つようにしましょう。

飼い方その4:エサのあげ方

亀のエサにはさまざまな種類があります。基本的には、亀が必要とする栄養素をすべて含んだ総合栄養食を与えていれば問題ないでしょう。

エサの回数は、甲長が5cmに満ちていないときは1日に2~3回、甲長が5cm以上になったら1日に1回が目安です。甲長8cmを超えたら、できれば週に1日はエサを与えない日をつくってください。

冬はエサを食べる量が減る傾向があるため、量を調整しながら与え、食べ残しがあれば忘れずに取り除きましょう。

飼い方その5:水換えの仕方

「亀の水槽は臭いがひどい」というイメージを持つ方もいるかもしれませんが、亀自体に臭いはほとんどありません。臭いが気になる場合、それは亀から発生しているのではなく、エサや排泄物などで汚れた水から放たれる悪臭です。

フィルターの設置も重要ですが、定期的な水替えも亀の飼育においては必須です。とくに夏場は、可能であれば1日に一度、少なくとも3日に一度は水換えをして、臭いの原因をつくらないようにしましょう。

亀を飼うときの注意点

亀を飼うときの注意点

亀を飼ううえでは、いくつか注意するべき点があります。飼い主さんと亀の両方が快適に過ごしていくためにも、以下4つの注意点を事前に把握しておきましょう。

触ったら手を洗う

亀に触ったら、必ず手を洗ってください。厚生労働省の調査によると、カメをはじめとした爬虫類の糞便中のサルモネラ菌保有率は50~90%と報告されています。

参照:厚生労働省:ミドリガメ等のハ虫類の取扱いQ&A

サルモネラ症にかかると、下痢や嘔吐、腹痛などの症状を引き起こします。飼い主さんや家族の健康を守るためにも、亀のお世話をしたあとは石鹸でしっかりと手指を洗うことが大切です。

また、亀の触りすぎにも注意する必要があります。かわいらしくて、つい長時間スキンシップをしたくなるかもしれませんが、亀はとても臆病な生き物です。触り過ぎるとストレスがかかり、弱ってしまうことがあります。適度に可愛がるようにし、食欲不振や体調不良が見られた場合は、触りすぎていないかを確認しましょう。

冬眠について

亀は寒さが増してくると冬眠します。水中で冬眠をする種類もいれば、土の中で冬眠する種類もいます。水中でも冬眠時は皮膚呼吸をするため心配はいりません。水を少し多めに入れてあげることで安心して冬眠できる環境をつくることができます。

冬眠時に中途半端な水温になると目が覚めて体力を消耗してしまうため、5~10℃の水温を保ちましょう。ただし、子亀の場合は体力が少なく、冬眠時に死亡してしまうケースもあるため注意が必要です。冬眠させない場合は、先述したとおりヒーターを使って25℃前後の水温を維持してください。

産卵について

春の時期、元気なのに食欲がなくなってきたら、産卵の時期に入った可能性があります。水槽の陸地部分に厚さ10cm程度の砂を敷き詰めて、産卵場所をつくってあげましょう。

産卵後は卵を掘り出して、温度管理をしてください。24時間以内に卵の上下が決まるため、マジックで上下のしるしをつけ、絶対にひっくり返さないように注意しましょう。ふ化の目安は2カ月程度です。

絶対に放流しない

飼い始めた亀は、最後まで必ず責任をもって飼いましょう。途中で絶対に放流はしないでください。安易に放流してしまうと、自然の生態系を壊すことにつながってしまいます。

亀の飼い方を覚えて長く付き合っていこう

亀の飼い方を覚えて長く付き合っていこう

亀は、愛嬌のあるしぐさと姿で見る人を楽しませてくれる人気のペットです。亀には多様な種類があり、それぞれ飼い方も少し変わってきます。

大切なペットとして長く一緒に過ごすためにも、種類ごとの特徴や飼い方のポイントを理解し、丁寧にお世話をしていきましょう。

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